ダイヤモンド
ダイヤモンドでは1つの炭素原子が正四面体の中心にあるとすると、最近接の炭素原子はその四面体の頂点上に影響する。
この層内では共有組み合わせを有し繋ぎ合わせ力はわりと強いが、層間はファンデルワールス組み合わせであるため弱い。
その結合長は1.54Åである。
六方晶の組成を持つダイヤ(ロンズデーライト)も存在するが、不安定で地球上には隕石痕など大いに限られた場所でしかみつかっておらず、0.1mmを超える大きさの単クリスタルは存在しない。
純粋なものはダイヤモンドよりも硬いことが予想されるが、その性質はまだ分かっていないことも多々ある。
一方で、炭素の同素体であるグラファイト(石墨)は、層状の六方晶構造で、層内の炭素同士の繋ぎ合わせはsp2混成軌道を形成している。
この結晶構造を持つダイヤを立方晶ダイヤとよぶ。
頂点上の炭素原子それぞれがsp3混成軌道によって繋ぎ合わせしており、幾何的に理想的な角度であるため全く歪みが無い。
ダイヤモンドの硬さは、炭素原子同士が完成させる共有結合に由来する。